「出産後、膝が痛むようになった」
「赤ちゃんをベッドに下ろすとき、膝がすごく痛い」
そんな悩みを抱えるお母さんが、実はたくさんいます。
小さな赤ちゃんのお世話をするのに、膝が痛いと本当に辛いですよね。
産後に膝が痛む原因は、妊娠中の筋力低下や体重増加、「赤ちゃんのお世話をする動き」による膝への負担増など。
今回は、産後の膝痛の原因や、自宅にいながらできるおすすめのストレッチ方法などをお伝えします。
産後の膝痛の原因
出産後に膝が痛む主な原因は3つです。
ひとつは、妊娠中に運動量が減り、足の筋肉が落ちたり硬くなったりすること。
次に、妊娠中に体重が増加すること。
さらに、出産後に赤ちゃんを抱きあげたり、ベッドや床に寝かせたりする動作が増えること。
妊娠中に筋力が落ち体重が増えた人が、頻繁に屈伸運動をするので、いきなり膝に負担がかかるのです。
また、一般的ではないものの注意すべき原因として、出産をきっかけに発病することがある「全身性エリテマトーデス」があります。
「全身性エリテマトーデス」は、体内の免疫システムの異常によって起こる「膠原病(こうげんびょう)」のひとつ。
膝痛のほかに「発熱」「顔に赤い斑点が出る」といった症状がある場合は、内科やリウマチ科を受診しましょう。
産後の膝痛の対策
産後の膝痛対策としてオススメなのは、体重コントロール、ストレッチ、痛みを軽減する膝サポーターです。
それぞれについて、詳しく紹介します。
体重を落とす
体重が増えると、膝にかかる負担は大きくなります。
膝痛のせいで動くのが嫌になって運動不足になり、さらなる体重増につながるという負のループに陥る人も。
適正な体重に戻せるよう、食事に気を使いましょう。
とはいえ、産後の女性が「食事量を極端に減らす」などの無理なダイエットをするのは、ご自身のためにも赤ちゃんのためにも禁物。
よく言われる通り、「甘いものや脂っこいものはできるだけ避け、ビタミンやミネラルの豊富なバランスのいい食事」を意識してください。
ストレッチ
膝痛を改善するには運動して筋肉をつけることが大切ですが、膝が痛いときに激しい運動をすると、さらなる痛みの原因になりかねません。
そこでオススメなのが、太ももやふくらはぎのストレッチ。
太ももを伸ばすには、体育の準備体操などでよくやる「立った状態で片方の膝を曲げ、つま先を掴んでお尻に引き寄せる」ストレッチを。
ふくらはぎを伸ばすなら「座って両足を伸ばし、つま先を床に平行にしたあと、垂直に戻す」ストレッチがオススメ。
どちらもゆっくり行い、慣れてきたら回数を増やしましょう。
サポーターをする
膝痛を軽減させたり膝を守ったりするためには、膝サポーターもおすすめです。
膝サポーターで膝をきちんと固定すれば、関節の無理な動きを防いだり、正しい動きをサポートすることができ、関節への負担を減らす効果が見込めます。
また膝の痛みは冷えによって強くなることもあるので、膝サポーターで膝を温めれば痛みの緩和にも。
サポーターで膝を適度に圧迫することで、脳に伝わる「痛みの感覚」を鈍くできる効果もあります。
まとめ
産後に膝が痛むのは、「妊娠中の筋力・柔軟性の低下」「体重増加」「産後の生活スタイルや行動の変化による膝への負担増」が主な理由です。
そのため、バランスの良い食事を心がけて適正体重に戻すことや、ストレッチで筋肉を柔らかくするための努力が大切。
また痛みの緩和には、膝サポーターの使用もオススメ。
サポーターはサイズや素材が合わないと十分な効果が得られないので、まずは整形外科や膝に強い整骨院・整体院で相談しましょう。