「グルコサミン」「コンドロイチン」「ヒアルロン酸」が入ったサプリメント、CMや広告で最近よく見かけますよね。
膝の痛みや違和感に悩んでいる人なら、「サプリを飲んだら、膝の痛みがマシになるのかな?」「階段の昇り降りが楽になるのかな?」と、気になるはず。
医師が推奨している商品もあり、信頼性できそうに思えますが、果たしてサプリメントには、本当に軟骨を再生したり膝痛を緩和したりする力があるのでしょうか。
サプリメントの効果と注意点について紹介します。
実はサプリメントのほとんどは予防的効果しかない
実は「サプリメントや健康食品に、治療効果は期待できない」というのが医師や専門家の意見です。
コンドロイチンは医薬品成分ですし、グルコサミンもヨーロッパで医薬品成分として認められています。
ただ、いくら医薬品成分が含まれていても、サプリメントには医薬品のような厳しい審査がないため、薬のような効果は期待できないのです。
実際、グルコサミンもコンドロイチンも、軟骨がすり減って起こる「重度の膝痛」には効かないという研究結果があります。
期待できるのは予防効果、百歩譲っても抗炎症作用まで。
すり減った軟骨を再生したり、「歩くのも辛かった人が、階段の昇り降りをスイスイできるようになる」ような効果はないと考えましょう。
サプリメントは薬との併用に注意
予防のためにサプリメントや健康食品を服用する際、注意したいのは、薬や他のサプリメントとの併用です。
多くのサプリ・健康食品は、薬や他のサプリメントと併用しても、問題はありません。
ただサプリメントの成分によっては、一緒に飲むことで、薬が効かなくなったり効きすぎたりしまうことがあります。
また、それぞれに同じ成分や似た成分が含まれている場合、成分を必要以上に摂り過ぎてしまいます。
「摂取する成分が多ければ、それだけいい効果が出る」と思うかもしれませんが、過剰摂取は副作用を招く可能性も。
最近では調剤薬局などで薬をもらうときには「飲んでいるサプリはありますか?」などと確認してくれることも多いです。
面倒がらずに薬剤師さんにサプリの服用について伝え、不安なことがあれば相談しましょう。
おすすめの膝痛の治療は?
膝痛を治療したい場合、注射や薬、手術を希望するなら整形外科に行く必要があります。
骨折しているとか、出血しているといった場合も整形外科です。
「病院にいくほどではない」「病院で『様子見』と言われたけど、やっぱり痛い」などの慢性的な痛みなら、膝痛に詳しい整骨院や整体院もオススメ。
なぜなら、膝痛の原因は軟骨のすり減り(変形性膝関節症)だけではなく、「膝の使い方が悪い」「膝以外の足首・股関節の使い方が悪い」「筋肉のバランスが悪い」という可能性もあるからです。
整骨院や整体院なら、膝以外の筋肉や関節をチェックしてもらい、全身のバランスを見ながら膝痛の改善を目指せます。
まとめ
「膝痛に悩む人向け」に売り出されているサプリメントに期待できるのは、主に予防効果です。
百歩譲っても抗炎症作用までで、重度の膝痛への治療効果は期待できません。
予防としてコンドロイチンやグルコサミン、ヒアルロン酸などのサプリメントを服用する際には、薬や他のサプリメントとの飲み合わせに注意してください。
膝痛を治療するなら、膝痛に強い整形外科や整骨院・整体院がオススメです。
膝が痛むのは足首や股関節の動きが悪くなっているせいかもしれず、整骨院・整体院なら、膝だけではなく全身のバランスを見ながら、膝痛の改善が目指せます。