更年期障害という言葉を聞けば「女性が悩む疾患」という認識をしている方も多いです。
しかし、今男性でも更年期障害が起こることがわかってきました。
「もしかしたら私も更年期障害かもしれない…」と悩み、病院を受診する男性が増えてきていているようです。
この記事では今増えつつある男性更年期障害のついて以下のことを解説していきます。
- 男性更年期障害とは?
- 男性更年期障害の原因
- 男性更年期障害の症状
- 男性更年期障害の対策・治療
男性更年期障害かもしれないと悩んでいる方はぜひご覧ください。
男性の更年期障害とは?
女性の更年期障害は女性ホルモンが低下して起こります。同じように男性更年期障害では男性ホルモンが低下して発症することが多いです。
男性ホルモンの代表格であるテストステロンの分泌が低下してしまうことにより、大きく分けて以下の3つの症状が発生します。
- 性機能関連症状
- 精神・心理症状
- 身体症状
女性の更年期障害は比較的急激に症状は出現するのに対し、男性では徐々に上記の症状が現れるのが特徴。
ちなみに先ほど、男性ホルモンの低下により発生すると解説しましたが、必ずしもそれが伴うわけではありません。
体力の低下や周囲の環境など様々な要因が重なり、たとえ男性ホルモンが低下していないくても発生することもあるようですね。
男性更年期障害の症状
ここからは男性更年期障害の具体的な症状を見ていきましょう。
性機能関連症状
性機能の関連する症状がでることがあります。
具体的には性欲低下やEDなどがそうです。男性ホルモンは性欲にも関与しているため、ホルモンバランスが崩れた結果、性欲低下やEDになってしまうのです。
性機能関連症状は男性更年期障害の特徴であり、比較的症状が出やすいです。これらの症状をきっかけに病院を受診する方もいます。
精神・心理症状
抑うつ感や落胆、不安、疲労感、記憶力低下、集中力低下などの症状が起こることがあります。
「夕方になると寂しくなってしまう」「常に不安を感じてしまう」と訴える患者さんもいます。
患者さんによっては怒りやすくなり、家族に対しそのイライラをぶつけることが多くなるといった症状もあるようです。
40歳以降になり、精神的な変化を感じた場合それはもしかしたら男性更年期障害かもしれません。
身体症状
性機能関連症状や精神症状ではなく、睡眠障害や関節・筋肉の痛みなどが起こることがあります。
場合によってはめまいや動機、発汗などを感じる方もいるようです。
症状が多彩であるため更年期障害だと気がつかれないケースも多いです。徐々に浸透しつつあるものの、まだまだ男性更年期障害が一般的ではないことも発見が遅れる原因のひとつかもしれません。
男性更年期障害の原因
男性更年期障害は男性ホルモン低下が原因になることが多いです。
また、男性ホルモンの低下だけでなく心身のストレスとの関係も示唆されています。
女性の更年期障害は45~55歳の閉経の前後に起こるのが特徴ですが、男性の場合は40歳以降であれば60歳でも、70歳でも発症することがあります。
そのため、加齢やストレスなどが年齢とともに蓄積され男性更年期障害が起こるという見解が有力です。
また、年代としては働き盛りである40~50歳に発症することが多く、真面目な人や几帳面な人、責任感のある方がなりやすいと言われています。
男性更年期障害の対策・治療
問診やホルモン検査、血液検査などの結果によって、どのような方針で治療していくかが決定されますが、治療はホルモン補充療法やカウンセリングなどがメインとなることが多いようです。
しかし、ホルモン補充療法や薬での治療だけでなく、生活習慣の改善も非常に大切になってきます。
とくに食生活の改善は必須であり、男性ホルモンを生成するたんぱく質は積極的に摂取することが大切でしょう。
たんぱく質の摂取が少ないとホルモンをうまく生成できなくなり、様々な弊害が出てきます。薬での効果を期待しつつ、食生活を含む生活スタイルの改善を同時進行で行っていきましょう。
まとめ
男性更年期障害はいまでこそ少しずつ認知されてきていますが、まだまだ気が付かれにい疾患の一つです。
40歳以降にEDや性欲減少、意欲低下、集中力の低下などの症状が出現したら一度疑ってみても良いかもしれません。
急激に症状が起こるわけではなく、徐々に起こるため発見も遅れがちです。
「いつもの自分と違うかもしれない」
このように感じることがあったら症状が悪化する前に専門機関へ受診をしましょう。早めの対策が症状改善のカギとなります。