月経ではないのに少量の出血が2、3日続いたり、腰の痛みや下腹部の鈍痛に悩まされたことはありませんか?
月経と月経の中間時期に起こるその不調、もしかしたら排卵が影響しているかもしれません。排卵時に感じる身体の不調は一体何が原因でどのように引き起こされているのでしょうか。
この記事では排卵の仕組みについて、また排卵と腰痛の関係性や腰痛以外の身体の不調について詳しく解説していきます。
そもそも排卵ってなに?
だいたい月に一度起こる排卵という現象ですが、排卵とは卵巣内で成熟した卵子が黄体ホルモンの働きかけにより卵巣の壁を突き破って外に飛び出すことを指します。
卵巣の壁を突き破るため、卵巣が傷つき出血や痛みを引き起こす場合があり、また黄体ホルモンの影響で食欲が増したり、身体が水分を溜め込みやすくなります。
ちなみに外に飛び出した卵子は子宮を目指して卵管内を進んでいき、途中受精卵となり着床すれば妊娠、着床しなければ月経が始まり子宮内膜と共に体外へと排出されていきます。
月経が始まると黄体ホルモンに代わって卵胞ホルモンの分泌が優位に。すると自律神経の安定や髪や肌のうるおいが増すなど心身が健康的になり、女性らしく丸みを帯びた身体になると言われています。
なぜ排卵の時は腰痛が起こるの?
排卵時は黄体ホルモンの働きで身体は妊娠する準備に入っているので、妊娠に関わる部位である子宮や卵巣を支える骨盤もホルモンの影響を受けて徐々にゆるんでいきます。
骨盤のゆるみにより周辺の筋肉が引っ張られ筋肉が緊張していくのですが、その結果、血行不良を引き起こし腰回りの冷えへと繋がるのです。
その冷えが腰痛を招いてしまうので、排卵時はホルモンの影響で腰痛が引き起こされると言えます。
下腹部を冷やさないようにして温めることが腰痛を予防する1つの手段ですので、衣類で調節したり、身体が冷えやすい食べ物や飲み物を避ける、また無理のない範囲で適度に身体を動かすなどして骨盤周りの筋肉の冷えに気をつけましょう。
排卵時は腰痛以外の症状も起こる?
排卵は腰以外にも痛みをもたらす場合があります。あなたがもし月経と月経の間の時期に下腹部に痛みを感じたらそれは排卵痛かもしれません。
成熟した卵子が卵巣の壁を突き破って外に出ることを排卵だとお伝えしましたが、その影響で卵巣は傷つき出血します。
それによって痛みが引き起こされるのではと考えがちですが、実は卵巣には痛覚がないのです。では、どこで痛みを感じるのかというと、それは腹膜という内臓を覆う半透明の膜のような部分。
排卵による卵巣からの出血が腹膜に流れ落ちることによって腹膜の痛覚を刺激し痛みを感じるのです。
それ以外にも排卵を誘発する黄体ホルモンによって眠気や怠さの症状や食欲増進やむくみなどが引き起こされ、悩む方も多いでしょう。
黄体ホルモンは妊娠を手助けし、維持させる効果があるのでこのような様々な症状を引き起こします
身体の不調を感じた場合は無理せず休息を取り、身体を冷やさないように気を配りましょう。
まとめ
排卵が引き起こす腰痛はホルモンバランスの変化による筋肉の冷えが原因でした。
起きている時に関わらず就寝時も身体を冷やさないようにすることが大切です。
ぬるま湯にゆっくり浸かり身体を芯から温めることや、緊張した筋肉をほぐすストレッチも有効なので、ストレスを感じない範囲で行っていきましょう。
また、食事の際は身体を温める効果のあるニラや生姜を使ったり、野菜は生野菜ではなく温かいスープにして摂ることや飲み物も常温や温かいものを飲むことがオススメです。
毎月の排卵に関わる腰痛を始めとする症状に悩んでいて、すぐの妊娠を望まないなら薬を処方してもらい月経を止めるという選択肢もあります。
また、強い痛みを感じたり、出血の量が多い場合はもしかしたら子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮ガンなどの病気が原因による可能性もあります。
痛みを我慢をせず、婦人科などの病院に一度診てもらうことも大切ですよ。