「正座は身体に良い座り方なのか?身体に悪い座り方なのか?」という議論は実はかなり前から行われています。
結論から言ってしまえば、正座は「正しく座れば身体に良い座り方」です。
特に、床で座る座り方の中では腰に負担がかかりにくい座り方であることは間違いありません。
今回は腰痛と座り方にスポットをあてて、正座が腰に負担が掛からない理由・逆に腰に負担を掛けてしまう絶対にしてはいけない座り方を紹介していきます。
これまで整形外科や整骨院にかかっているのに一向に腰が良くならない人は座り方が大きく関わっているかも!?
是非この記事を読んでご自身の姿勢を見直してみてください!
正座は腰に負担が少ない座り方
先述したように、正座は腰に負担が掛かりにくい座り方です。
最大の理由は、正座は「骨盤を立てて座れる」ということ。骨盤を立てて座ることで腰の骨(腰椎)が本来のS字カーブ(生理的湾曲)を保ったまま座ることができるため、腰に負担が掛かりにくく腰痛になりにくいということが一番の理由です。
しかし、当然のことながら正座が腰に負担が掛かりにくいといのは「正しい正座」ができた時の話。間違った正座をしてしまうと返って腰に負担を掛けてしまうことは言うまでもありません。
正しい正座のポイントは以下のとおり。
- 背筋をきちんと伸ばす
- 重心を少し膝側に乗せる
やってはいけない正座は以下のとおり。
- 脚を開いてお尻をつける俗にいう、ぺたんこ座り
- ふくらはぎや踵方向に体重を乗せてしまう正座
以上のポイントをしっかり守ることで正座は腰に負担が掛かりにくい座り方となります。
腰に負担のかかる3つの座り方
では、今度は腰に負担を掛けてしまう座り方をご紹介していきます。
これらの座り方は腰に負担を掛けてしまうだけでなく、身体のバランスを崩してしまったり、様々な不調の引き金になってしまう危険性が高いため心当たりがある人は今直ぐに辞めるよう努力されることをおすすめします。
【腰に負担がかかる座り方】
- 足を組む
- 猫背
- 仙骨座り
他にも腰に負担がかかる座り方はありますが、これらの座り方がなぜ悪いのか?ということをご理解頂ければ、他の姿勢に関してもご自身で応用・判断が出来ます。
それではご紹介した3つの姿勢が腰に負担が掛かる理由をご説明していきます。
足を組む
骨盤を立てた状態であればまず足を組むことはできません。
足を組むには骨盤を寝かせなければならず、骨盤を寝かせてしまえば腰の骨(腰椎)は本来のS字カーブ(生理的湾曲)を崩してしまうことになります。腰に負担を掛けないようにS字カーブになっている腰の骨を崩してしまえば腰に負担が掛かってしまうことは容易に想像できるはず。。
更に足組みは重心の位置も崩してしまいます。
たまにバランスよく左右交互に足を組めば大丈夫という理論を耳にしますが、左右バランスよく足を組んでも腰に負担が掛かる座り方をしていることには何の変わりもありませんので足組み自体を辞めてしまうのが一番の対策です。
猫背
猫背とは背中が丸まった状態の姿勢をさします。
近年ではデスクワークやスマホの普及により、前かがみの背中を丸めた姿勢を頻繁にとることにより猫背姿勢問題も深刻化しています。
猫背は一見、首や肩周りの問題のように感じてしまう人も多いでしょうが、実際に猫背姿勢で座ると多くの人が骨盤が寝た状態で座ってしまっています。
骨盤が寝た状態は先述したとおり。
猫背姿勢も直ぐにでも辞めるべき姿勢のひとつで、まずは長時間のパソコン・スマホ使用を控える、正しい姿勢で座ることを気を付けてみましょう。
仙骨座り
仙骨座りとは、骨盤を寝かせて座るという代表そのものの座り方です。
仙骨とは骨盤を形成している骨のひとつなのですが、本来人間は座るさいには坐骨で座ります。
しかし、仙骨座りでは仙骨という場所で座ることで骨盤が寝たような状態で座るようになります。
骨盤が寝た状態で座ることで身体は仰け反ったような座り方になり腰が本来の形を崩してしまいます。軽い腰痛だけで済むのであればまだ良いですが、椎間板ヘルニアや狭窄症などの原因となることもあるため、今すぐにやめるべき姿勢のひとつだと言えます。
まとめ
腰痛がなかなかよくならない原因が姿勢だったということはよくあることです。
しかし、実際に自分の姿勢を見なすことに全力をそそげる人は少ないです。
整形外科や整骨院などの待合室で足を組んで座って、診察室で「ずっと腰が痛いんです。何とかしてください。」という光景をよく見掛けます。
まずは、ご自身の姿勢改善に本気で取り組んでみてください!皆さんが思っている以上に自分の姿勢を改善するということは難しいです。
椅子に座ってどうしても足を組んでしまう人は始めは矯正的に正座をしてみても良いでしょう。
様々な対策を取りながら腰に負担が掛からない姿勢を無意識にとることができるように今から努力してみましょう!