突然膝に痛みや腫れが起こったら不安になってしまいますよね。
『もしかしたら何かの病気かもしれない…』
『将来歩けなくなるのかも…』
そんな考えが頭によぎってしまう人もいることでしょう。
実際、膝の痛みや腫れが起こってしまう疾患の中には将来的に歩くのが困難になってしまうものがあるのは事実です。
そのため、できるだけ早い段階で膝の治療を行い少しでも良い状態を保たなければいけません。この記事では突然膝に痛みや腫れが起こる原因について解説していきます。
膝が腫れてしまう疾患
膝が腫れてしまう疾患は以下の6つが代表的です。
- 関節リウマチ
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 痛風
- 靭帯損傷
- 血友病
ひとつずつ解説していきます。
関節リウマチ
関節リウマチとは免疫の異常によって膝の関節で炎症が起き痛みや腫れが生じてしまう疾患のことです。
女性に多く発症する年齢は30から50代がピークと言われています。突然痛みや腫れが引き起こされるというよりは、徐々に進行するのが特徴です。
しかし、腫れに気がつかない方もいるため、感覚的には突然痛みや腫れが起こったと思う方もいるかもしれません。
かつては進行し徐々に体が不自由になってしまうと考えられていましたが、今では早期からの治療により関節の機能や日常生活の質の改善につながることが示されています。
変形性膝関節症
膝の軟骨がすり減ってしまうため痛みや腫れが出てしまう慢性的な疾患です。
初めのうちは歩き始めに痛みが出る程度ですが、進行してしまうと安静にしていても症状が出てしまうこともあります。
原因は加齢だけでなく肥満や閉経後のホルモンバランスの変化などです。女性に多く出現してしまうのも特徴。
こちらも関節リウマチ同様、突然発症するというよりかは少しずつ症状が進行していくケースがほとんどです。
半月板損傷
半月板とは膝関節にあるクッションの役割を果たす組織のことです。無理な動きをしたときや年齢を重ねると変性してしまい、痛みや腫れが起こってしまうことがあります。
また膝をひねったりすると半月板が損傷することがあり、程度によっては急に痛みや腫れが出現してしまう可能性もあるでしょう。
痛風
痛風は親指に起こるイメージが強いですが、膝にも症状が発生することがあります。
痛風は体内の尿酸値が過剰になると関節に溜まって結晶化してしまいそれによって炎症が起き腫れや痛みが生じる病気です。
多くは二十歳以上の男性が発症し、ビールやアルコール飲料の摂りすぎ、肥満、激しい運動などが原因と言われています。
靭帯損傷
膝には内側側副靭帯と外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯という組織があります。これらはすべて膝の安定性に関わる靭帯であり、非常に強靭な組織としても知られています。
膝に強い力が加わったり、ひねられたりするとこの靭帯が損傷をしてしまい急に痛みや腫れが引き起こされる可能性があります。膝に怪我をした覚えがある方は先述した半月板や靭帯の損傷を疑ってみましょう。
血友病
血友病とは血液を固めるために必要な物質の一部が生まれつき不足してしまっている疾患です。血友病を抱えている方は怪我をした場合出血が止まりにくい傾向にあり、これによって様々な弊害が起きてしまいます。
体の中で起こる内出血が問題となることが多く、場合によっては膝に痛みや腫れが引き起こされることもあるでしょう。しかし、血友病は先天性疾患であるため後天的に引き起こされるものではありません。
どこを受診したら良い?
膝に痛みや腫れが生じた場合はまず整形外科を受診することをお勧めします。より正確な診断を希望する場合はMRIやCTといった画像診断ができる整形外科に行くと良いでしょう。
レントゲンを撮影してもある程度の情報は分かるかもしれませんが靭帯や筋肉といった軟部組織はうつらないため、一部の情報しか得ることができません。
そのため事前にホームページなどでMRIやCTがある整形外科を調べそこを受診すると良いです。
まとめ
急に膝に痛みや腫れが出る疾患はそこまで多くありません。以前から膝に不調があることに気づかず急に痛みや腫れが出現したと思ってしまうケースも意外と多いです。
まずは整形外科を受診しどのような原因で膝に不調が出ているのかを確認してみましょう。
その後そのまま整形外科で治療を進めても良いですし、信頼できる整骨院や整体に行って治療をするのもおすすめです。